2017年8月28日 | ライフスタイル
伸びるビジネスマンには共通する5つのスキルがある
ビジネスの世界では、30代を過ぎると管理職に抜擢される人も増え、より優れた戦力として企業に貢献することが求められるようになります。
基本的なことを学んできた20代を経て、30代・40代は「芽吹きの時」とも言えるでしょう。時を同じくして入社した同期との差が顕著になり始めるのもこの時期で、静かに闘志を燃やしているビジネスマンも少なくないはず。
ビジネスマンとして成長するということは、一人の人間としても成長するということです。「もっと向上して次のステージに行きたい」と考えるすべての方に、「さらにあと一押し!」のコツをお教えします。
今からでも習得可能!ステップアップに有用なビジネススキル
周りを見て、「あの人はできる」と思わせるビジネスマンには、幾つかの共通するスキルがあります。こうしたスキルを備えている人は伸びしろも大きく、常に前へ前へと進もうとしています。
個々のスキルを見てみると「そんなの当たり前だ」と思いがちですが、これらを総合的に備え、どのような環境でも発揮するのはなかなか難しいものです。順を追って各スキルを見ていきましょう。
(1)”ビジネス上”のコミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力は「コミュ力」とも呼ばれ、若い頃から就活や友達付き合いなど様々な場で役に立つ能力です。ではビジネスシーンにおいてコミュニケーション能力が高いとはどのようなことを指すのでしょうか。それは、
- 論理的思考ができる
→根拠(データ)に基づいて物事を見て、情報を整理できる
- 語彙力がある
→相手やシーンに合わせた適切な言葉遣い・説明ができる
- 場を見極める能力が高い
→物事を動かすべきタイミングを考慮できる
の3つ。これは言い換えれば、「インプット」「アウトプット」の双方が優れているということです。
ビジネスは社内外を問わず、様々な人との関わりによって成り立つもの。誰にでも納得できる理由を筋道立てて考えることができ、それをTPOに応じて相手に伝え、更に相手の意見を正しく聞くことができて初めて、ビジネスのコミュニケーションは成立するのです。
これは管理職を目指す人だけでなく、すべてのビジネスマンに必要なスキル。コミュニケーション能力を磨くことで、社内でのディスカッションやミーティングをはじめ、業務上の「言った言わない」トラブルの防止や、プレゼンの成功にも役立てることができます。
また近年では横文字のビジネス用語が増え、一見すると先進的で格好のいいことを言っているように聞こえるものの、一部の業界人にしか通じず、また、言葉の意味を突き詰めて考えると実は抽象的で論点が不明瞭なことを言っていた、ということがありがちです。
コミュニケーションを円滑に進めるための極意は、「平易な言葉で」「簡潔に」意見を述べることです。そのためには普段から新聞や本を読んで語彙力を磨き、沢山の表現の引き出しを自分の中に用意しておくことが大切です。
(2)視野が広い
プロジェクトを進行させたり、業務の改善策を考えたりしようとする時、トップに立つ人には「物事の全体を見渡す力(=俯瞰力)」と「物事の側面を見る力(=想像力)」の両方が必要となります。
オフィスで上司に褒められている人を観察した時、「よくそこに目を向けたな」「その問題点に気付いてくれて助かった」など、他の人が見落としていた点に気付いたことを褒められている光景を目にしたことはないでしょうか。それは、俯瞰力と想像力に基づいた視野の広さによって得た成果です。
俯瞰力を鍛えるには、個人的見解を排し客観的に物事を捉えることが必要です。まずは一つの問題を他者的視点から見つめる練習をしましょう。ニュースになっている社会問題や生活トラブルなど、身近なテーマで練習をすると分かりやすいです。
解決すべき問題の全体像を把握できたら、それが何によって起こっているのか(構成要因は何なのか)をできるだけ細かく考えましょう。この時、「●●だからこうなった」ではなく、「誰々がこう考え、こう行動したから●●が起き、こうなった」という他者の心理や、「▲をしたらこういうことが起こりうる」という可能性にまで考えを巡らせるようにしましょう。
すると、「では自分はどうしたらその人を思った方向に動かせるのだろうか」「目的を達成するためには、どのような考え方の人を集めたらよいのだろうか」「◆◆を防ぐためにはどのようにしたらよいだろうか」ということが見え、そのための具体策が分かってきます。
俯瞰力と想像力を鍛えて視野を広げることは、新しい市場を探し出す先見性や企画発案力、自発的な問題提起力にもつながります。様々な見方をすることで、今抱えている仕事の新たな活路も見えてくるかもしれません。
(3)向上心・探求心がある
成果を上げる人は、モチベーションの上げ方・維持の仕方が上手いと言われ、これは行動科学の分野でも研究されています。
また、仕事を面白いと感じている人ほど、「もっとこうなりたい」「さらにこうしたい」という意欲を持っているようです。
つまりは、仕事に対する前向きな姿勢が、個人の向上心や探求心を伸ばしているとも言えます。
「そうは言っても、どのようにして仕事の面白みを見出したらいいのか分からない」という方は、ビジネスにおける小目標をできるだけ多く設定してみましょう。一見、長く終わりのない道のりに見える仕事でも、明日はこれ、1週間後はこれ、1か月後はこれと、達成地点を複数用意しておけば、そこに到達する度に喜びが生まれ、「次はあの目標だ」と前に向かって進む楽しさが見いだせてくると思います。
または、身近に目標となる人を見つけてもいいでしょう。上司でも、先輩でも、少し先を進んでいる同僚でも構いません。
近頃では異業種交流会も多く開催されていますから、そういった場に参加して、別の業界で活躍する人にふれてみるのも良い刺激になるかと思います。
明確な目標があると、そこに辿り着くために必要なことが一つ一つ見えてきます。まだまだ長い自分の仕事人生に目標を与えることで、新しいやりがいを見出してみましょう。
(4)求心力が高い・人に慕われる
求心力が高く、上司からも部下からも信頼を集められる人は、組織全体を成功に導くことができます。
慕われるビジネスマンの特徴は、
- 上下の差別なく意見に耳を傾ける
- 怒るべき時は怒り褒めるべき時は褒める(緩急のつけ方が上手い)
- 感情に左右されない
- 発言の軸がブレない
- 時には矢面に立って部下を守ってくれる
など、「冷静さ」「気遣い」「組織全体のための視点」を兼ね備えていることです。
(2)で広い視野の必要性について述べましたが、「人を良く見る」「最終的に何が組織のためになるのか考えられる」ということは、俯瞰力と想像力を兼ね備えているということです。
多くの人が集まって構成されている組織では、一人一人の小さなベクトルをいかに集約して、一つの大きなベクトルとしてエネルギーを持たせるかで、目的がスムーズに達成できるか否かが決まってきます。その時、小さなベクトル一つ一つをまとめられるのが、この「慕われる人」なのです。
(5)時間管理が上手い
他の人と同じ量の業務を与えられているにもかかわらず、いつも定時内に仕事を終わらせている人にコツを聞いたところ、タイムマネジメントシートを活用していた、という例があります。
新人の頃にタイムマネジメントシートを書かされた人もいるかもしれませんが、初めの頃は計画に沿ってキッチリ時間通りに仕事ができていても、2年目3年目となりタスクが増え、並行して仕事を行っていると、いつの間にか一つ一つの作業効率が悪くなり、無駄な時間が生じてしまいがちです。
ビジネスの場において時間のロスは「経済的損失」とみなされます。
スムーズに仕事をこなせる人は、目の前のタスクだけでなく、最終的な到達点と全体の進捗も気にしながら動いています。
曖昧な時間設定でタスクに取り掛かるのではなく、「このタスクにはこれくらいの時間がかかるから、この順序で進めよう」と計画立てて進めると、時間を無駄にせず、周りからも「できる人」として認識されるでしょう。
近頃は時間管理のためのアプリも多くリリースされ、日々の膨大な業務をより管理しやすくなっています。また、細かいスケジュールを立てないまでも、10分や30分刻みでアラームを仕掛けておき、その時点での進捗を把握、タスクごとの時間配分を見直すという方法もあります。
自発的に行動改善を行い、より効率良く動けるビジネスマンとして成長していきましょう。
まとめ
今回ご紹介した5つのスキルは、30代からのビジネスライフにおいていずれも重要なものです。
日々少しずつ鍛えていけるスキルばかりですから、もし今の自分に足りていない能力があるようであれば、是非、身につけられるよう努力してみてください。
そして、欠かせない組織の一員となって、あなたの臨む場で活躍できることを祈っています。