2017年12月26日 | ライフスタイル
どの座席を選ぶ?飛行機のクラスを選ぶときのポイントまとめ
ここ数年、質の高いLCCや人気リゾート地への直行便が増え、帰省にも仕事にも旅行にも、より気軽に飛行機を使えるようになりましたね。
皆さんは飛行機のチケットを取る際、どのようにしてクラスを選んでいますか?
一般的なエコノミークラス?ハイステイタスなビジネスマンの方ならビジネスクラスやファーストクラスでしょうか?
この記事ではそれぞれのクラスの違いについて、価格やサービス、座席の快適さなどの面から比較してご説明します。
今までビジネスクラスやファーストクラスを利用したことがないという方は、是非これからチケットを取る際の参考にしてみてください。
(※掲載している情報は、全て2017年12月時点のものです。)
エコノミークラスの特徴
エコノミークラスは価格・サービス共にごく一般的で、最も多くの人に利用されているクラスの座席。JALでは「普通席」と呼ばれており、LCCでは全席エコノミークラスの場合であることがほとんどです。
<カウンター>
エコノミークラスの搭乗口は空港の入口から遠い場合が多く、大きなスーツケースを転がしながら空港の端から端まで歩かなければいけない、などということもよくあります。
またエコノミークラスは利用者が多いため、カウンターに着いてからもチェックインのために長時間カウンターの前で並ばなければいけないことが多くあります。最近では自動チェックイン機の導入により比較的スムーズにチェックインできるようになりましたが、バカンスシーズンやLCCの搭乗口などでは、今でも長蛇の列ができているのをよく見かけます。
<無料で預けられる手荷物(一人あたり)>
- JAL国内線:20kgまで/縦50cm×横60cm×高さ120cm以内
- JAL国際線:23kg×2個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以下
- ANA国内線:20kgまで/3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以下
- ANA国際線:23kg×2個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が158cm以下
<保安検査・出国審査後>
売店や免税店を見て回ったり、ロビーのベンチで休んだりして搭乗時間を待ちます。「ANAプレミアムメンバー」や「JALグローバルクラブ」など各航空会社の特別会員であれば、エコノミークラス搭乗者でも空港内のラウンジを利用できます。また、ラウンジによっては追加料金を払うことでエコノミークラス搭乗者が利用できる場合もあります。
<シートの造り>
機種によって異なりますが、シートピッチは平均85cm前後、アームレスト間の座席幅は45~49cm程度となっています。どこの航空会社でも、アームレスト、フットレスト、ペットボトルホルダーなどが付き、ある程度のびのびとくつろげるようにはなっていますが、座席を最大限リクライニングさせるにはちょっと遠慮してしまう狭さです。
<サービス>
映画や音楽などの機内エンターテインメントサービス、スリッパ・枕などのアメニティ、ソフトドリンクがエコノミークラスの一般的なサービスです。最近では多くの運航路線で機内Wi-Fiが導入されたのも嬉しいですね。
<機内食>
国際線に乗る時の楽しみの一つが機内食。LCCだと別料金の場合が多いですが、JALやANAなどの一般航空会社は無料で機内食を提供してくれます。プラスチックやアルミなど使い捨ての容器に入ったものが多く、たくさんの人にサッと配れて回収もしやすいような形で提供されます。
<料金>
東京⇔ホノルル間(往復)、直行便、大人1名とした場合のエコノミークラスの料金は、格安航空券利用で約78,000円~、一般航空会社利用で約98,000円~です。
※税金やサーチャージを除いた料金です。
※時期や航空会社によって異なるのでご注意ください。
ビジネスクラスの特徴
ビジネスクラスはその名の通り、エグゼクティブなビジネスマンが出張の際に使うようなワンランク上の座席です。JAL国内線では「クラスJ」という呼称を用いており、エコノミークラスに追加料金1,000円を払うことでクラスJにランクアップさせることができます。
<カウンター>
ビジネスクラスのカウンターはエコノミークラスのカウンターに比べて空港の入口寄りに設置されているため、比較的楽にチェックインを行うことができます。専用のカウンターですので、長時間並ばずにスムーズにチェックインが可能です。また、荷物を優先的に受け取ることもできますので、到着後に自分の荷物が流れてくるのをひたすら待つ必要もありません。
<無料で預けられる手荷物(一人あたり)>
- JAL国内線:20kgまで/縦50cm×横60cm×高さ120cm以内
- JAL国際線:32kg×3個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以下
- ANA国際線:32kg×2個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が158cm以下
※ANA国内線にはビジネスクラスがありませんので国際線のみ記載しています。
<保安検査・出国審査後>
ビジネスクラス以上になると、各航空会社によって空港内に「専用ラウンジ」というものが設けられています。ビジネスラウンジにはソフトドリンクやアルコール類の他、軽食やスイーツも用意されており、無料で好きなだけ飲食が可能です。また、羽田空港国際線ターミナル内の「ANA LOUNGE」には、そば・うどん・ラーメンなどを注文できる「ヌードルバー」という変わったサービスも。ラウンジを満喫するために、わざわざ数時間早くチェックインする人も多くいるのだそうです。
<シートの造り>
シートピッチは約95~150cmと、エコノミークラスに比べグッと広さを感じる造りになっています。「JAL SKY SUITE」「ANA BUSINESS STAGGERED」のようにフルフラット式かつ個室感のある造りになっているものもあり、一気にエグゼクティブの雰囲気が高まります。
※参考リンク
JAL SKY SUITE:
http://www.jal.co.jp/inter/service/business/seat/skysuite.html
ANA BUSINESS STAGGERED:
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/international/inflight/guide/c/seat/
<サービス>
ビジネスクラスになるとサービスもグレードアップ。搭乗後にはフライトアテンダントがドリンクのメニュー表を持ってきてくれ、シャンパンやワイン、カクテルなど数十種類の中から選ぶことができます。
またアメニティも豪華で、JALではリップクリームや歯磨きセット、アイマスクなどがセットになったオリジナルアメニティキットをプレゼントしてくれ、ANAでは高級メーカーのベッドパッドや枕を貸し出してくれます(便により対応していない場合がありますのでご注意ください)。
<機内食>
ビジネスクラスでは食事も一気に豪華になり、器も簡素なものではなく、陶器やガラスなど高級感のあるものに代わります。高級料亭や有名シェフがプロデュースしたメニューが提供されるほか、航空会社によっては、好きなタイミングで頼める軽食・スイーツ・スープなども用意されています。
<料金>
東京⇔ホノルル間(往復)、直行便、大人1名とした場合のビジネスクラスの料金は、格安航空券利用で約198,000円~、一般航空会社利用で約218,000円~です。
※税金やサーチャージを除いた料金です。
※時期や航空会社によって異なるのでご注意ください。
ファーストクラスの特徴
ファーストクラスは各航空会社の中で最も上のクラス。座席もサービスも最高級のものが提供されます。ANA国内線では「プレミアムクラス」と呼ばれています。
<カウンター>
ビジネスクラスと同様に、ファーストクラスでも専用カウンターが設けられています。ANAのファーストクラス専用カウンター「ANA SUITE CHECK-IN」では、仕切りのあるパーソナルな空間でコンシェルジュ・スタッフが一人一人の搭乗客に対応し、荷物もカートのまま預かってくれ、保安検査も優先的に受けることができます。
<無料で預けられる手荷物(一人あたり)>
- JAL国内線:45kgまで/縦50cm×横60cm×高さ120cm以内
- JAL国際線:32kg×3個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以下
- ANA国内線:40kgまで/3辺(縦・横・高さ)の和が203cm以下
- ANA国際線:32kg×3個まで/3辺(縦・横・高さ)の和が158cm以下
<保安検査・出国審査後>
ファーストクラスのラウンジは、ビジネスクラスよりも更に上質。羽田空港国際線ターミナル内にあるJALの「ファーストクラスラウンジ」はライブラリールーム、ギャラリールーム、プレイルーム、バールームの4つのゾーンから成り、知的に読書を楽しんだり、対面式で鉄板焼きを愉しんだり、チェスに興じたりと、ハイクラスな過ごし方で搭乗を待つことができます。
<シートの造り>
高い壁で仕切られた個室型のものや、高品質の本革仕様のものなど、各社とも贅を凝らした座席を用意しています。特にANAの「ANA FIRST SQUARE」は、23インチの大型液晶ワイドスクリーンが付いていたり、液晶モニター付き衛星国際電話が設置されていたり、ジャケットやシューズの専用収納スペースがあったりと、もはや自室レベルでくつろげる仕様になっています。
※参考リンク
ANA FIRST SQUARE:
http://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/international/inflight/guide/seat/f-first_square.html
<サービス>
上着の預かり、リラックスウェアのプレゼントなど、ファーストクラスでは更にパーソナルなサービスが付いてきます。また、各航空会社にファーストクラス担当のキャビンアテンダントが在籍していることからも分かるように、ファーストクラスのホスピタリティは別格。多言語に精通し、政治や文化など様々な教養を備えたベテランのキャビンアテンダントが、身の周りの世話からワインリストの説明まで行ってくれます。
<機内食>
ファーストクラスの機内食はフルコースで提供され、もはや高級料亭やレストランと遜色ありません。ワインとのマリアージュを考慮した高級フレンチや季節ごとの懐石、有名パティシエによるデザートなどをパーソナルな空間でじっくり堪能することができます。航空会社によっては、ビジネスクラス同様、いつでもオーダーできる軽食や抹茶なども用意されています。
<料金>
東京⇔ホノルル間(往復)、直行便、大人1名の場合のファーストクラスの料金は、格安航空券利用で約470,000円~、一般航空会社利用で約490,000円~です。
※税金やサーチャージを除いた料金です。
※時期や航空会社によって異なるのでご注意ください。
まとめ
飛行機のそれぞれのクラスについてご紹介しました。最近ではエコノミークラスの座席も本革仕様にしたり、一部の座席限定で足元がゆったりしたタイプのものを導入したりと、エコノミークラスの快適度を上げられるよう各社とも工夫を行っています。
また、エコノミークラスとビジネスクラスの中間のグレードで、ビジネスラウンジを利用できるほか、エコノミークラスよりも座席や提供ドリンクの質を上げたプレミアムエコノミークラス(高級エコノミークラス)といったものもあります。
料金は高くなりますが、一級のサービスを知っておくと、ハイクラスなビジネスマンとしての経験値も上がります。
今度飛行機に乗る際には、是非、ビジネスクラス以上のグレードで、快適&エグゼクティブな空の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?